Starting out · 5
データベースは42,225件。実際のパレットは三千ほど
· 5 分
原料データベースを開くと、選択肢が無限にあるように感じます。そうではありません。ここにある42,225件のうち香りの記述があるのは6,913件、そのうち供給元が3社以上あるのは4,462件。134ある香調ファミリーのうち10個で三分の二を占めます。何を買うかを決めるうえで、それが何を意味するか。
原料データベースを開いて最初に来るのは「多すぎる」という感覚です。四万二千件あまり、その大半は見たこともない名前。無限の選択肢のように読め、無限の選択肢に対する自然な反応は身動きが取れなくなることです。
選択肢は無限ではなく、意味のある数字はずっと小さい。 以下、コーパス全体を段階的に絞ります。それぞれの段階には理由があります。
第一段階:匂いが記述されているか
42,225件 → 香りの記述があるのは 6,913件。
データベース全体のうち香調の記述があるのは 16% だけです。残りは別の理由で載っています——フレーバー原料、溶剤、中間体、規制上の識別のために収録されたもの。データシートの記事も別角度から同じことを述べています。香料データベースの行がすべて「嗅ぐためのもの」ではありません。
つまり、あの威圧的な数字の六分の五は、はじめから候補ではなかったということです。
第二段階:買えるのか
記述あり 6,913件 → 供給元が1社以上あるのは 5,824件。
データベース全体では、49.1% の項目に供給元がひとつも記載されていません。 調べられて、物性も読めて、入手はできない。香りの記述がある群はずっと良く、84% に少なくとも1社あります。誰も売らない原料は誰もわざわざ記述しない、と考えれば筋は通ります。
「どこかに在庫がある見込みがある」ところまで絞ると:
| 条件 | 件数 |
|---|---|
| 香りの記述あり | 6,913 |
| +供給元1社以上 | 5,824 |
| +3社以上 | 4,462 |
| +5社以上 | 3,372 |
| +10社以上 | 2,073 |
この列についての重要な注意。 ここでの供給元は元データで各原料に紐づくもので、多くは工業用途・工業量での供給です。供給元が20社ある原料でも、個人が10 gで買うことはできないかもしれません。 この数字は「これは実際に流通している商品か、それとも珍品か」として読み、「来週手に入るか」として読まないでください。少量で実際に注文できるかを決めるのは小分けをする販売店のほうで、そのリストは上のどの数字よりずっと短いものです。
第三段階:ファミリーは潰れる
記述があり供給もそれなりにある 4,462件に対して、元データは 134種類の香調ファミリー を割り当てています。まだ多く聞こえます。
そうでもありません。極端に偏っているからです。
| ファミリー | 比率 |
|---|---|
| フローラル | 14.4% |
| フルーティ | 11.6% |
| ハーバル | 7.9% |
| グリーン | 7.7% |
| シトラス | 6.1% |
| スパイシー | 6.0% |
| ウッディ | 5.5% |
| バルサミック | 3.8% |
| サルファラス | 3.5% |
| ナッティ | 1.9% |
上位10ファミリーで、買えて記述もあるパレットの 68.3% を占めます。 残る124ファミリーが、残り三分の一を分け合っています。
これが実際に変えること
初心者の制約は想像力ではなく入手可能性であり、しかもそれは一箇所に集中しています。あなたは四万二千のなかから選んでいるのではなく、数千のなかから選んでいて、その多くは十個の箱に入っています。
これは具体的に良い知らせです。
- 厳選した十本のパレットは、お茶を濁す量ではありません。 実働が数千という集合に対して、主要ファミリーをいくつかカバーする十本は本当に広がりがあります。これが三十本の入門セットではなく十本を買うことの背後にある算数です。
- パレットの穴は予測できます。 ハーバルもグリーンも持っていないなら、手の届くパレットの約15%が欠けており、フローラルを買い足しても埋まりません。
- 希少さは多くの場合、品質の事実ではなく供給の事実です。 供給元が1社の原料は30社のものより特別なわけではなく、入手しにくいというだけ。それは別の性質で、学習中で同じ実験を繰り返したい段階では、たいてい悪いほうの性質です。
そしてフレグランスホイールが語らないこと
おなじみのフレグランスホイールが並べているのは完成した香水なので、これを示すことはできません。原料データベースの半分は買えない、とも、原料のファミリー分布がこれほど偏っている、とも言えません。
その二つこそ、あなたが実際に作業するパレットの形です。ホイールは目的地を描き、こちらは店の棚を描いています。
実務的な絞り方
どの原料データベースを見るときも、何かに愛着が湧く前に、この三段階を順に当ててください。
- 香りの記述があるか。 記述がないなら、業界がそれを香料原料として扱っていないということです。
- 供給元は何社か。 3社未満なら、購入候補ではなく興味深い項目として扱い、それを前提に計画する前に小分け販売店に当たること。
- どのファミリーで、それは既に持っているか。 四本目のシトラスを足すより、一本目のハーバルを足すほうが得るものは大きい。
そのうえで注文の前に、データシートをきちんと読むこと。とくに引火点は、そもそも送ってもらえるかを決めます。
そして、絞り込みの規則ではなく「実際に組み上がったパレット」を見たいなら、入門パレットは一本ずつ地図にしてあります——46本、それぞれに一行の役割つきで。