はじめての調香 · 77
純度欄のあの幅はどれくらいか——1,794本のうち86本は両端が10ポイント以上離れている
· 6 分
純度欄が1つの数字で書かれることは稀で、「95.00 から 100.00」のような幅で書かれる。その幅こそが、同じ名前の下で2本の瓶がどれだけ違いうるかだ。サプライヤー10社以上かつ純度が単純な「低から高」で書かれた1,794本の幅を測った。5ポイントが最多で30.9%、次いで2ポイントが24.4%、1ポイントが17.1%。そして幅10ポイント以上は86本(4.8%)あり、その中には実際に使う材料が入っている——β-カリオフィレンは61社で80から100、ロジノールは41社で70から100、カンフェンは39社で80から100、パイン油は38社で80から100。そしてこの幅の成因は3種類あり、それぞれ意味が違う。
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assay(純度)欄が1つの数字を出すことは少ない。出てくるのはこれだ。
95.00 から 100.00
**これは誤差範囲ではなく規格だ。**この規格に合う品はすべて有効だという意味で、手元の1本がどこに落ちているかは、この欄は教えてくれない。
だから本当に問うべきはこうなる。その幅はどれくらいか。
一度測る
サプライヤー10社以上で、純度欄が単純な「低 から 高」の形の材料を引くと 1,794本ある。
| 幅 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 5ポイント | 555 | 30.9% |
| 2ポイント | 437 | 24.4% |
| 1ポイント | 306 | 17.1% |
| 3ポイント | 235 | 13.1% |
| 4ポイント | 105 | 5.9% |
| 10ポイント | 28 | 1.6% |
| 8ポイント | 25 | 1.4% |
| 15ポイント | 12 | 0.7% |
**9割以上が5ポイント以内に収まる。**それがこの欄の常態で、既定として仮定してよい範囲だ。
そして幅10ポイント以上は86本、4.8%。
その86本には実際に使うものが入っている
サプライヤー数で並べると、上位はマイナーな材料ではない。
| 材料 | サプライヤー | 純度の幅 | 幅 |
|---|---|---|---|
| メロンヘプテナール | 65 | 85 から 100 | 15 |
| β-カリオフィレン | 61 | 80 から 100 | 20 |
| ミルセン | 56 | 90 から 100 | 10 |
| (E)-β-ダマスコン | 41 | 90 から 100 | 10 |
| ロジノール | 41 | 70 から 100 | 30 |
| カンフェン | 39 | 80 から 100 | 20 |
| パイン油 | 38 | 80 から 100 | 20 |
**ロジノールは70から100、つまり30ポイントだ。**2本とも規格に合っていて、そのうち1本は3割が別のものでありうる。
(名簿には純度の幅が極端に広いが香料ではないものもある。塩酸は10から100、レシチンは60から100。それらは試薬と原料で、この記事の対象ではない。)
幅の成因は3種類ある
これらの記録の他の欄をめくると、少なくとも3つの異なる理由が見え、それぞれ意味が違う。
1.その名前がそもそも混合物を指している
ロジノールの head_synonym 欄はこうだ。
3,7-ジメチル-6 および 7-オクテン-1-オール
「6 および 7」——2つの位置異性体が1つの商品名を共有している。
だからあの70から100の幅の一部は不純物ではなく、この名前がもともと含んでいるものだ。手に入る比率は変わるし、サプライヤーは規格に違反していない。
(1つの名前の下に複数のものが入る事態は天然物でより一般的で、〈同じ CAS の下にある記録〉で測った。)
2.合成の経路がもともときれいではない
カンフェンの formulations 欄にはこうある。
商品には約 20% のトリシクレン が含まれうる。⋯⋯純度等級:商業級、75% 以上。
**これは品質管理の失敗ではなく化学だ。**カンフェンは工業的には α-ピネンの異性化で作られ、その反応はカンフェンとトリシクレンを同時に与える——同じカルボカチオン転位の2つの生成物だからだ。(この1本の全体は原料図鑑に書いた。)
この類の意味は、その20%が予測可能で、しかも何であるかを調べられるということだ。
3.そもそも意図して調製された溶液だ
名簿にあるフェニルアセトアルデヒド溶液は45から55と書かれている——これは純度が不安定なのではなく、「約50%の溶液」という規格の書き方だ。
**この類は見た時点で換算が必要だと分かる。**希釈液を純物質に戻してから処方を計算することは〈5人が同じ処方を診断して〉で一度やった。
実際にどうするか
- **下限だけでなく幅を先に見る。**95から100と80から100は上限が同じでも別のものだ。
- **5ポイント以内は常態、10ポイント以上は問い合わせる。**そのロットの実際の分析値(COA)を求め、規格の幅を答えとして受け取らない。
- **幅が広いものは
head_synonymとformulations欄をめくる。**残りの数割が何であるかを直接書いていることが多い。 - **サプライヤーを替えるとき、幅の広い材料は評価し直す。**2本とも規格に合うことは、2本が同じであることを意味しない。
- **処方の中で再現しにくい材料があれば、まず純度の幅を調べる。**手技の問題ではないかもしれない。
この記事が立証していないこと
- **これは欄の監査であって品質の調査ではない。**測ったのは規格の書かれ方であって、市場に出回る品の実際の純度分布ではない。
- 1,794本は「純度欄が単純な『lo to hi』」の部分集合だ。「85.00 から 100.00 異性体の合計」のような説明付きや、単一の数字で書かれたものは除外している。
- サプライヤー10社以上は私が設けた閾値で、変えれば数字も変わる。
- 「3種類の成因」は他の欄から読み取った私の分類で、幅がなぜその大きさなのかを説明する欄はデータベースに無い。多くの記録では両方の欄が空で、書かれている数本についてしか判断できない。
- **上限100は100が買えることを意味しない。**規格の上界にすぎない。
- **どのサプライヤーにも COA を請求して照合してはいない。**この記事は完全にデータベースの欄だけでできている。