はじめての調香 · 96
比べられない残香時間をずっと比べていた——そして自分の一覧表の「400時間」の半分は希釈して測った値だった
· 7 分
残香欄は「N時間 @ M%」と書かれているのに、私はずっと前半しか読んでいなかった。残香の数値を持つ2,027件のうち165件(8.1%)は100%で測られていない。20%が83件、10%が58件、さらに1%、0.1%、0.05%まである。理由は2種類あり、しかも切り分けられる。20%の階は84.3%が固体か樹脂で(原液を試香紙に載せられない)、強度最高段階はわずか13.3%。一方10%と1%の階は6割以上が段階3である。そして全庫で334件の残香がちょうど400時間で、うち80件は低い濃度で測られていた。自分の一覧表に戻って確認したところ、具体的な400時間を記した18行のうち9行が希釈後の測定値だった。3言語すべて修正した。
読了目安 4 分。
残香欄の完全な文字列はこうだ。
400 hour(s) at 20.00 % in dipropylene glycol
私はずっと前の数字しか読んでいなかった。
前回ストロベリーフラノンを書いたとき、その残香が100%ではなく20%で記されていることに気づき、理由(固体なので原液を試香紙に載せられない)を書いた。そして初めて、この種の記録が何件あるのかを調べに戻った。
165件
残香の数値を持つ2,027件のうち:
| 測定濃度 | 件数 |
|---|---|
| 100% | 1,754 |
| 20% | 83 |
| 10% | 58 |
| 1% | 12 |
| 50% | 5 |
| 0.1% | 4 |
| 3% | 2 |
| 0.05% | 1 |
100%以外は合計165件、8.1%。(別に濃度の記載が無いものが116件ある。)
そしてそれらはマイナーな記録ではない——バニリン(サプライヤー193社)、l-メントール(114)、ラズベリーケトン(112)、マルトール(107)、ヌートカトン(104)、ストロベリーフラノン(101)、すべて20%の階にいる。
希釈の理由は2種類ある
希釈は「強すぎるから」だと思っていた。違う。2種類あり、しかもデータで切り分けられる。
| 濃度 | 件数 | 固体または樹脂 | 段階3の割合 |
|---|---|---|---|
| 50% | 5 | 100.0% | 60.0% |
| 20% | 83 | 84.3% | 13.3% |
| 10% | 58 | 53.4% | 62.5% |
| 1% | 12 | 41.7% | 66.7% |
| 0.1% | 4 | 50.0% | 50.0% |
(対照:100%で測られた1,754件では、固体または樹脂は 11.2% しかない。)
20%の階は「物理的な形態」による希釈だ——84.3%が固体か樹脂でありながら、強度最高は13.3%しかない。バニリン、マルトール、乳香レジノイド、オークモス・アブソリュート、ラブダナム⋯⋯希釈されているのは強すぎるからではなく、結晶を試香紙に塗れないからである。
10%と1%の階は「強度」による希釈だ——6割以上が段階3である。
同じ「100%でない」が、まったく違う2つの意味を持っている。
そして400時間という数字には問題がある
全庫の残香の最大値は901時間だが、ちょうど400時間の記録が334件あり、全体の16.5%を占める。明らかに上限であって、測定された分布ではない。
その334件の内訳:
| 件数 | |
|---|---|
| 100%で測定 | 202 |
| より低い濃度で測定 | 80(うち20%が56件、10%が16件) |
| 濃度の記載なし | 52 |
「400時間」の4分の1は希釈して測られている。
**20%の溶液で400時間もったことと、原液で400時間もったことは同じではない。**前者は絶対量が5分の1で同じだけ持続したのだから、むしろ強い残香を示している。だがこの欄から換算する術は無い。残香は濃度に対して線形ではないからだ。
私自身の一覧表が間違っていた
このシリーズでは入門パレット一覧を維持しており、材料ごとに1行、そのうち1列が残香である。
戻って確認した。具体的な「400時間」を記した18行のうち、9行の出所が希釈後の測定値だった。
| 材料 | 一覧表の記載 | データベースの実際 |
|---|---|---|
| Tonalide(AHTN) | 長い(>400時間) | @10% DPG |
| ソトロン | 長い(>400時間) | @3% PG |
| アンバーナフトフラン(Cetalox) | 長い(>400時間) | @10% DPG |
| パラクレゾール | 長い(400時間) | @10% DPG |
| 2-アセチルピラジン | 長い(400時間) | @10% DPG |
| BHT | 長い(400時間) | @20% DPG |
| エチルマルトール | 長い(360時間) | @20% |
| サリチル酸フェネチル | 長い(232時間) | @20% DPG |
| IPM | 溶媒(400時間) | 濃度の記載なし |
(ムスクキシロールとカストリウム・アブソリュートの2行は当初から正しく「400時間 @DPG中20%」と書いていた——つまり書くべきだと知っていながら、一貫してやっていなかった。)
3言語すべて修正し、「400時間 @10% DPG」の形式に統一した。
ついでにもう1つの誤りも見つけた。ラバンジンの行はリンク先が grosso(#21892、残香欄は空)でありながら、引いている216時間は lavandin oil(#21881)のものだった。**前回あの記事を書いたとき、同じ一族の3件の欄を混ぜてしまったのだ。**一覧表に出所を注記した。
実務として
- **残香の時間を見たら、まず
@の後の濃度を探す。**濃度の無い数字は他と比べられない。 - 20%はたいてい固体か樹脂であることを意味する。とくに強いという意味ではない。
- 10%以下はたいてい強いことを意味する。
- **2つの400時間を並べて順位をつけない。**あれはこの欄の上限であって、測られた限界ではない。
**この記事は発見ではなく訂正だ。**前回、評価濃度欄を名実が伴っていると称賛したばかりだった——残香欄にも同じ濃度の注記があるのに、私は百数十本のあいだそれを読んでいなかった。
この記事が立証していないこと
- 「固体または樹脂」は外観欄の文字列と融点25 °C以上で判定した近似であり、樹脂類の多くは融点のデータを持たない。
- 強度段階の記入率は不完全なので、あの列の百分率は「強度段階が入っている記録の中での」割合であり、全体ではない。
- **0.1%と0.05%の階は4件と1件しかない。**標本が小さすぎるので証拠として扱わないでほしい。
- **20%の400時間を100%相当に換算する術を私は持たない。**残香と濃度の関係は線形でなく、モデルも無い。
- 「334件のちょうど400時間は上限」は分布の形からの推論であり、データベースは測定の上限を説明していない。
- **修正したのは一覧表だけだ。**個別記事の本文で残香時間を引いた箇所を今回すべて確認したわけではない——それはまだ終わっていない仕事である。