原料図鑑 · 26
原料図鑑:酢酸リナリル — ラベンダーとベルガモット共通の澄んだ甘さ
· 7 分
CAS 115-95-7、リナロールと酢酸のエステルで、ラベンダーとベルガモットが共有する清涼な甘さの核。117社、持続20時間。
ラベンダー精油とベルガモット精油を並べて嗅ぐと、あいだに共通の澄んだ甘さが漂います。偶然ではありません。両方の油の成分リストの上位に、同じ分子がいます。酢酸リナリルです。
先に要点
- 酢酸リナリルはリナロールに酢酸を結んだエステルで、ラベンダーとベルガモットの澄んだ甘さの共通の源。中程度の強さ、20時間、フルーティで柔らかいトップ〜ミドル。
- これは2つの旧課をつなぎます:エステル化学(アルコール+酸→エステル、酸を替えると表情が替わる)と酸化(純品は穏やか、酸化品は感作する)。
- 「天然精油は自分を守る」という説は2008年に直接検証されました。ラベンダー油は自動酸化に対する天然の保護を欠きます。蓋が緩めば同じように酸化する。小分け・日付・控えは、天然油にもそのまま当てはまります。
基本記録
| CAS | 115-95-7 |
| 分子式 | C₁₂H₂₀O₂ |
| 分子量 | 196.29 |
| 香調 | 甘い、グリーン、シトラス、ベルガモット、ラベンダー、ウッディ、フローラル、スパイシー、クリーン、テルペン様 |
| 香調分類 | herbal |
| 強さ | 中 |
| 持続性 | 20時間(原液、ムエット上) |
| 比重 | 0.903–0.912(25 °C) |
| 引火点 | 85 °C |
| 推奨保存 | 24か月以上(冷暗所、密封) |
| 収載名簿 | GRAS、JECFA、CoE、FEMA GRAS、IFRA |
香気語に「ベルガモット」と「ラベンダー」が同居しています。ひとつの分子が2つの植物をつないでいる証拠です。持続20時間はリナロールの12時間とゲラニオールの60時間のあいだ、トップの店じまいとミドルの開店の位置です。
ひとつのエステル、2つの植物
化学的にはエステルの授業の式をもう一度使うだけです:リナロール+酢酸→酢酸リナリル。酢酸をイソアミルアルコールに結べばバナナ、リナロールに結べばラベンダーの澄んだ甘さ。同じ反応でも、アルコールが替われば世界が替わります。
ラベンダー油の品質評価は昔からリナロールと酢酸リナリルのペアの含量で見る、というのが業界の常識級の知識です。当社データベースの処方欄にも「contains 45% linalyl acetate」というベルガモット油の規格が載っています。自分で確かめる一番早い方法:合成の酢酸リナリルを1本買って、手元のラベンダー精油と並べて嗅ぐこと。共通の骨格が勝手に浮かび上がります。
天然精油も酸化を防いではくれない
研究ではラベンダー油の主要テルペンも純品に近い速度で自動酸化しました。試験全体と保存法は「開封した瓶はもう同じ原料ではない」へ。本稿は酢酸リナリルがラベンダーとベルガモットに与える澄んだ甘さへ戻ります。
嗅ぐときは
- 中程度の強さで、10%評価が快適。原液はグリーンな柑橘ハーブの縁を持つ澄んだ甘さで、リナロールより丸く、バナナのエステルより落ち着いています。
- ラベンダー調の初手:これにリナロールを足せば骨格です。エステル寄りにすればプロヴァンスの甘さ、リナロール寄りにすれば薬草箪笥の側。
- コロン構造ではベルガモットの延長コードで、柑橘の退場後も澄んだ甘さを数時間つなぎます。
- 私自身はソフトフォーカスとして使います。フローラルが鋭くなりすぎたとき少量足すと、角が鈍る。経験談です。
カタログ上の一族
| 品目 | 何であるか |
|---|---|
| linalyl acetate(117社) | 本体:ラベンダーとベルガモットの澄んだ甘さ |
| lavender oil(99社) | 天然の全体:このエステルにリナロール、そして脇役一式 |
| linalyl propionate(29社) | プロピオン酸版。よりフルーティ |
| linalyl isobutyrate(23社) | イソ酪酸版。果実味さらに増 |
| linalyl formate(22社) | ギ酸版。より軽くグリーン |
| linalyl butyrate(19社) | 酪酸版。熟した果実へ |
ひとつのリナロールの5つのエステル。isoamyl 一族と同じ「酸を替えると表情が替わる」の生きた教材です。
法規
GRAS、JECFA、CoE、FEMA GRAS、IFRAに収載。これらの名簿は使用上限を示しません。リナロールと同じく、業界の関心は酸化後のヒドロペルオキシドに集中しています。肌用処方は現行IFRAスタンダードと供給業者規格書を確認し、ロットの過酸化物価に注意を。
買うときは
- 合成単体とラベンダー全油は役割が違います。処方の練習には単体、完全なラベンダーには全油。1回の並べ嗅ぎは10本の記事に勝ります。
- リナロールと同じく、買っているのは「酸化までの残り時間」です。製造日を見て、小瓶で。
- 開栓1年超はまず嗅いでから。酸化の酸敗の縁は、処方に入ると救えません。
→ データベースの酢酸リナリル:全物性、供給業者一覧、推奨の組み合わせ。 → lavender oil|リナロール|香調で検索:「ラベンダー クリーン」で隣人を探せます。
参考文献
M. Sköld, L. Hagvall & A.-T. Karlberg, Autoxidation of linalyl acetate, the main component of lavender oil, creates potent contact allergens, Contact Dermatitis, 58(1), 9–14 (2008). PMID 18154552
L. Hagvall, M. Sköld, J. Bråred-Christensson, A. Börje & A.-T. Karlberg, Lavender oil lacks natural protection against autoxidation, forming strong contact allergens on air exposure, Contact Dermatitis, 59(3), 143–150 (2008). PMID 18759894